yumeのブログ

日々の出来事

「衆院選も大変なことになる」足腰弱い自民若手に派閥が「選挙塾」

f:id:ghirokiro3287:20210527100824j:plain

© 読売新聞 岸田派が衆院当選3回以下の所属議員を対象に開いた選挙塾(26日、同派事務所で)

 自民党が、次期衆院選に臨む若手議員の足腰の弱さに危機感を強め、立て直しに懸命になっている。自民候補が敗れた4月の参院広島選挙区再選挙と参院長野選挙区補欠選挙で、衆院議員の活動量の少なさが露呈したためだ。国会議員と地方議員の関係希薄化に伴い、相次ぐ地方の内紛劇も懸案材料となっている。

■足腰鍛えよ

 「今後、足腰を常に鍛えていかないといけない」

 岸田派事務総長の根本匠・元厚生労働相は26日、東京都内の派閥事務所で選挙塾を開き、衆院当選3回以下の同派議員十数人に発破をかけた。講師は、衆院広島5区の寺田稔氏が務め、支持者との関係作りなどの手法を伝授した。広島再選挙で、寺田氏は自らの選挙区の得票が野党系候補を上回ったため、選ばれた。

 開催のきっかけは、広島県連会長の岸田文雄・前政調会長衆院広島1区)を先頭に岸田派が総力を挙げた広島再選挙で苦杯をなめたことだ。選挙戦終盤には、若手衆院議員の事務所に配布済みのはずのビラが山積みにされたり、後援会への電話かけが徹底されていなかったりする惨状が判明。党内で「衆院選も大変なことになる」(幹部)との懸念が広がっていた。

 こうした課題は、20日の党選挙対策委員会の幹部会で共有された。出席者によると、山口泰明選対委員長は、SNSに安易に頼る若手を念頭に「インターネットだけでは票は集められない」と訴え、各派閥での指導徹底を求めた。

 党内ではかねて、政権奪還を果たした2012年衆院選で初当選を果たした「3回生組」を中心とする若手の先行きを危ぶむ声が出ていた。安倍前首相の下での14年、17年衆院選も追い風が吹き、「支持基盤を固めずに当選を重ねた議員が目立つ」(ベテラン)ためだ。

 自民の衆院議員は3回生以下が約4割を占める。彼らの戦いぶりが党の浮沈を左右するだけに、安倍氏も出身派閥の細田派の若手・中堅に選挙指導を重ねる。

■地方で内紛も

 衆院選3連勝中の自民は、地方での内紛にも直面する。地方議員との関係構築をおろそかにする国会議員が増えた上、新陳代謝が進まないことへの不満がたまっているためだ。徳島1区では県連が現職の後藤田正純氏の非公認を党本部に要請。福岡5区は、原田義昭・前環境相が出馬予定だが、自民県議も出馬に意欲を示している。